
僕が学生時代にスターバックスで働いていたころに、バックルームで他の従業員と世界で一番うまいコーヒー豆の話をしていたことがありました。その人に世界で一番うまいコーヒー豆は、猫のうんちだよと言われて、「きめぇ、まさかそんなわけないでしょ」と思ったことがありました。 しかしその場でスマホでググってみたら確かに一番高くて美味しいコーヒー豆はジャコウネコという猫のうんちで出来たコーヒー豆だと出てきました。その時に、何か拍子抜けしたと同時に、何かウケるなと思い、それをこのサイトのタイトルにも持ってきました。 今回はそんなジャコウネコのコーヒー豆について詳しく書いていきます。
目次
1). ジャコウネコとは何なのか 2). ジャコウネコのコーヒーは人気者だからか呼び名がたくさんある 3). ジャコウネコの糞からコーヒー豆を獲る製造方法 4). ジャコウネコのコーヒーの値段は“クソ”高い 5). 気になるジャコウネコのコーヒーの味について 6). ジャコウネココーヒーは美味しいだけでなく健康にもいい 7). ジャコウネコのコーヒーにもたくさんの種類がある 8). ジャコウネココーヒーの入れ方 9). ジャコウネコのコーヒーは別に変な趣味を持った人が偶然発明したわけではない 10). ジャコウネコのコーヒーは映画にもよく出てくる 11). ジャコウネコのコーヒーの裏に隠されたブラッド・ダイヤモンド
ジャコウネコとは何なのか
そもそもこのサイトのタイトルにもなっているジャコウネコとは一体何なのでしょうか。ひとことで言うとネコっぽい動物です(笑) 生物学上はジャコウネコ科といものが存在しており、ネコという名前がついてはいるのですが、写真で見て分かるように、見かけはネコよりもイタチとかタヌキっぽいです。実際に一部の人はジャコウネココーヒーのことをイタチコーヒーなどと表現しています。
アジアやアフリカの熱帯林に生息しており、
60種類くらいのジャコウネコがいると言われています。
大きさはざっくり60cm〜1mくらいと小柄な動物です。見かけは可愛くて割とイケてます。 このジャコウネコはとにかく食通のグルメで、美味しいコーヒーの実だけを選り好んで食べます。ジャコウネコが食べたそのコーヒーの実が排出し、そのコーヒー豆をよく洗浄し、乾燥させてできるのがジャコウネココーヒーというわけです。そのためにコーヒーの実の中でも選び抜かれたコーヒーの実だけが最終的には残るというわけです。 ちなみに余談ではありますが、ジャコウネコの分泌物から取れる香料はよく香水にも使われており、シャネルの香水にも入っているそうです。
ジャコウネコのコーヒーは人気者だからか呼び名がたくさんある
僕だけの偏見かもしれませんが、人気者は人間も動物も呼び名がたくさんある気がします。ちなみに僕は人気者ではなかったので、昔からずっと「てっちゃん」というありきたりな名前で呼ばれ続けています(笑)

それに対照的な人気者のジャコウネコのコーヒーは、ジャコウネコのコーヒー以外にもさまざまな名前で呼ばれています。おそらく一番よく聞くのが
「コピ・ルアク(コピ・ルアック)」です。「コピ」とはインドネシア語でコーヒーという意味で、「ルアク(ルアック)」は野生のジャコウネコという意味です。なのでジャコウネコのコーヒー=コピ・ルアク(コピ・ルアック)になります。
- 参照記事
- コーヒー豆の産地と栽培条件の特徴について【保存版】
もう1つの呼び名として、
「シベットコーヒー」とも呼ばれています。「シベット」は英語でジャコウネコという意味です。なのでジャコウネコのコーヒー=シベットコーヒーになります。 とにかく呼び名が多くて紛らわしいのですが、整理すると。 ジャコウネコのコーヒー =コピ・ルアク(コピ・ルアック) =シベットコーヒー と全て同じ意味になります。ジャコウネコのコーヒーについてググって調べていたり、またはコーヒー豆屋さんに行ってジャコウネコのコーヒーを探していると、さまざまなことなる呼び名で書いてありますが、全部同じですので大丈夫です。
ジャコウネコの糞からコーヒー豆を獲る製造方法
ジャコウネココーヒーの製造方法は知らない方が幸せという説があります。実際に製造方法を聞いてから「えっ、普通にムリ、きもい」と飲むことを拒絶する人も多くいるそうです。それはジャコウネコのコーヒーの正体は猫のうんちだからです。
1). ジャコウネコがコーヒーの実を食べる
ジャコウネコのコーヒーができる最初のステップは、ジャコウネコがコーヒーの実を食べるところから始まります。ジャコウネコがコーヒーの実を食べるという何の変哲もないことではありますが、実はこの段階にもジャコウネコのコーヒーを最高のものにする秘密が含まれています。 それは、ジャコウネコがコーヒーの実の中でも特に美味しいコーヒーの実のみを食べるということです。 ジャコウネコはかなりの食通のグルメであり、本当に美味しくて熟れたコーヒーの実しか食べようとしません。 人間が手摘みでコーヒー豆を収穫するよりもはるかに優れたその選定能力が、結果としてジャコウネコのコーヒーがいい味と香りのする最高級のコーヒー豆しか使われていないことにつながるのです。
2). ジャコウネコがコーヒーの実を消化する
ジャコウネコはコーヒーの実の食べ方は、まるでジャンディーのようです。コーヒーの赤い実を丸ごと口の中に入れた後に、口の中で皮の中から甘い実を取り出します。それを口の中でコロコロと転がした後に飲み込みます。 飲み込んだ後のコーヒーの実は、しばらくするとジャコウネコの腸に行きます。そして腸内の消化酵素によって、コーヒーに含まれるアミノ酸が分解され、独特の香味となります。 体内で約12時間も自然発酵されることになり、その消化の過程でコーヒー豆が絶妙な深みを持つことになります。 簡単に言うと、普通のコーヒーであるならばコーヒー農場で働いている人が行う、収穫から発酵させるという作業を、ジャコウネコが自分の体内で行う上に、さらなる加工をほどこすというわけです。 ちなみに、ジャコウネコの消化酵素は果肉のみを溶かして、種子に当たるコーヒー豆は溶かしません。なので猫のうんちでコーヒーを作るというものの、厳密には消化されずに残ったコーヒー豆でコーヒーを作るので、汚くはありません。 コーヒー豆そのものは消化されないのですが、ジャコウネコが実を食べる時に消化液がコーヒー豆に染み込み、それがコーヒー豆に化学変化を起こさせます。それが独特の味にするのに貢献するわけです。
3). ジャコウネコがしたうんちを集めて洗浄する
よく食べ物を床に落とした時に“3秒ルール”と言って、3秒以内に拾うことができたらセーフというものがありますが、ジャコウネコのコーヒー豆の場合には、2時間ルールが存在します。 猫のうんちを集めるというこの作業、実はここが最も難しい作業だそうです。いつされるか分からないうんちを2時間以内に集めるというのは、確かに無茶振りのような気がします。 2時間以内に集めることができないと、コーヒーの豆がすぐに劣化してしまいます。ちなみにですが、ジャコウネコはコーヒー以外はあまり食べないので、あまりうんちは臭くないらしいです。 ここまで聞いて、おそらくというか間違いなく多くの人は汚いと感じていると思います。実際にジャコウネコのコーヒーは「ウンチコーヒー」と小学生のようにバカにされることもあるそうです(笑) まあおっしゃる通りで、猫のうんちからコーヒー豆を集めるので、生理的に受け付けないのは当然だと思います。しかし、集めるものは消化されずに出てきたコーヒー豆であってうんちそのものではないとわかると、少しは気休めになるかと思います。 余談ですが、ジャコウネコのコーヒーは猫から作成されるコーヒー豆ですが、世の中には、猫以外にも、例えばタヌキから作るタヌキコーヒーがあったり、ゾウから作るゾウコーヒー、サルから作るモンキーコーヒーなどが存在します。いろいろなバリエーションがあって面白いですね。
4). ジャコウネコがしたうんちを乾燥させる
次にジャコウネコがしたうんちから取ったコーヒー豆を乾燥させます。数日の間、野外で太陽の光に当てて干して、とく乾燥させます。 ただジャコウネコが生息する熱帯林はかなり雨が降ります。なので定期的にシートを上にかぶせて雨をしのぐことになります。そして
水分の含有率が11%になるまで乾燥させることができればOKになります。
5). ジャコウネコがしたうんちを焙煎する
そして最後の製造工程として、ジャコウネコのコーヒー豆を焙煎します。この焙煎の過程で、コーヒーの苦味が消えて、ジャコウネコのコーヒー豆特有の甘くフルーティーな香りが漂うとのことです。 フライパンか専用の焙煎機で行われるこの過程で、深煎りにするか浅煎りにするか調整することができます。そしてパリッとしたコーヒー豆が完成します。
ジャコウネコのコーヒーの値段は“クソ”高い
ジャコウネコのコーヒーはその製造方法の通り、“クソ”高いです…。はい。 カフェや喫茶店にジャコウネコのコーヒーを
1杯飲みに行った場合には、5,000円から8,000円くらいするといわれています。ジャコウネコのコーヒー豆の入荷状況によっても値段は変動するのですが、例えばリッツ・カートンホテルでは1杯7,000円くらいです。ロンドンのカフェでも1杯の相場が1万円近く行くそうです。 コーヒー豆を購入して自分で淹れる場合には、値段をもっと低く抑えることができます。その場合には
100gで5,000円前後で購入できるところが多いようです。それでもやはり普通のコーヒー豆に比べれば、“クソ”高いですね…。はい。
- 参照記事
- メルセデスなどメキシコ産コーヒー豆の特徴-ベンツじゃないよw
ちなみにインドネシアの現地の
モールなどで飲めば1杯1,000円くらいで飲めます。ジャコウネコの装飾がされたコーヒーカップに、現地の美人店員が、まるで死者蘇生の儀式でもするかのような厳かなテンションでコーヒーを注いでくれるそうです(笑) なぜこれだけ高いかというと、ジャコウネコのコーヒー豆が取れる量がとれも少ないからです。一般的に、
1匹のジャコウネコから1日に取れるコーヒー豆の量はたったの3gだけです。なので、1杯のコーヒーを作るのに、3匹のジャコウネコが必要になるわけです。その希少性こそが高さの原因になっています。
気になるジャコウネコのコーヒーの味について
ジャコウネコのコーヒーを飲んだ時の味をどう感じるかは、人によって異なるのでなんとも言えないところではありますので、あくまで僕が個人的に感じた印象について書いていきます。
ジャコウネココーヒーの香り
ジャコウネコがコーヒーの実を消化する過程で独特の香りがつくと言われることもありますが、個人的には特に香りが強いなとは思いませんでした。気持ちチョコレートっぽい甘い香りがした気もしますが、気のせいかも知れません。少なくとも排泄物のような香りはしませんので安心してください。
ジャコウネココーヒーの酸味とコク
ジャコウネコのコーヒーは酸味が少なくてさっぱりしていました。普通のコーヒーとはまた違った酸味とでもいうような感じを受けました。コクはしっかりとしてました。とにかくさっぱりしているという印象です。
ジャコウネココーヒーの風味
ジャコウネココーヒーの風味ついては、やはりどこか野生的でワイルドな(?)印象を受けました。どこか土っぽさや熱帯林っぽさがあり、人によっては紅茶を飲んでいるような印象を受ける人もいるようです。
ジャコウネココーヒーの後味
先ほど言った通り、ジャコウネコのコーヒーはさっぱりしているのですが、飲めば飲むほどコクが深まり、ワインのように味が変化していくような印象を受けました。とにかくコクが深まっていき、かなり大げさに言うと、もはやデザートを食べているような感じでした。
ジャコウネココーヒーの総合的な感想
そのぶっ飛んだ製造方法や、世界で少ししか取れないという希少性などから、どうしても先入観と期待が入ってしまい、なかなか客観的に判断するのは難しいのですが、とにかく美味しかったです(ひとなみの感想ですがw) コーヒーにハマっていて、自分でコーヒー豆を買って家でも淹れるくらいの人だったら一度くらいは挑戦してみてもいいんじゃないかなと思います。ただ、あまりにも期待しすぎると、意外と味が普通で落胆する人がいるのも事実なようです。 個人的にはコーヒーがそこまで好きじゃない人ほど飲んでみたらいいんじゃないかなと思います。僕が初めて日本酒を飲みはじめた時に、あまりにもまずくて飲めるもんじゃないと感じましたが、上司にそれは本当に美味しい日本酒を飲んでいないからだと言われ、高い日本酒を飲まさせていただいたことがあります。 それまでは日本酒=まずいという印象を持っていた僕ですが、美味しい(というか高いw)日本酒を飲んでからは、日本酒の良さがわかって好きになりました。 これと同じような感じで、コーヒーが苦手でとてもブラックコーヒーなんて飲めたもんじゃないと思っている人こそ、本当に美味しい(というか高いw)ジャコウネコのコーヒーを飲んでみると、ブラックコーヒーって意外とうまいじゃんと思えるきっかけになるかもしれないと思います。
ジャコウネココーヒーは美味しいだけでなく健康にもいい
値段の高さと美味しさに注目が集まりがちなジャコウネコのコーヒーですが、実は健康に対するいい影響もあります。具体的には老化予防の効果があるといわれています。 そもそも老化の原因として、紫外線がよくあげられます。ジャコウネコのコーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールが含まれています。このクロロゲン酸には、紫外線による皮膚のシミを防ぎ活性化させる効果があるといわれています。 もう1つの老化の原因として、ストレスがあげられます。ジャコウネコのコーヒーに含まれるカフェインにはストレスを63%も軽減させるという研究結果も出ており、ストレス軽減に大きな効果があるといわれています。 他にも子宮がんの予防や、更年期症状の予防にも役立つといわれており、健康にも良い飲み物となっております。
ジャコウネコのコーヒーにもたくさんの種類がある
ひとことにジャコウネコのコーヒーと言ってもたくさんの種類があります。いろんな切り口があるのですが、ジャコウネコがどの種類のコーヒーの実を食べたのかで3つに分けることができます。 コーヒーの実には、もともと
質の低いロブスタ種、質の良いアラビカ種、最高級の質のピーベリーの3つに分けることができます。ジャコウネコが、ロブスタ種、アラビカ種、ピーベリーのどれを食べて育ったかによって、当然その結果できるジャコウネコのコーヒー豆にも影響を与えます。 他の切り口としては、野生のジャコウネコか家畜化されたジャコウネコかという切り口があります。他の畜産物と同じで、野生のジャコウネコの方が圧倒的に良い味を出します。家畜化されたジャコウネコは小さい檻の中に閉じ込められて、与えられた“エサ”を食べるという感じなので、どうしても味が劣ってしまいます。
ジャコウネココーヒーの入れ方
せっかく高いコーヒー豆を使うのだから、コーヒーの入れ方についても、完璧に入れたいと思うのが普通だと思います。コーヒー豆とお湯の割合としては、
コーヒーカップ1杯分のお湯(150cc)に対して、ジャコウネコのコーヒー豆7〜8gくらいが丁度いいと思います。
ペーパードリップ: 一番楽でメジャーな方法だと思います。しかしコーヒーオイルも一緒にろ過してしまうので、それが味をダメにするとの意見もあります。
金属フィルター: この場合にはコーヒーオイルも適度にろ過されないので、豆の良さをしっかりと引き出すといわれています。
コーヒープレス: どうしても多少のコーヒー豆が入ってしまい、濁ってしまうものの、コーヒーの良さをうまく引き出すといわれています。
サイフォン: 理科の実験に使ったようなセット器具を使うために手間がかかるものの、コーヒーの良さを最高に引き出すといわれています。
個人的には、サイフォンはガチすぎて持っていないし、コーヒープレスはそんなに好きではないので、金属フィルターを使っています。
ジャコウネコのコーヒーは別に変な趣味を持った人が偶然発明したわけではない
フグが食べれることを発明した人がすごいとかたまに話題になったりしますが、ジャコウネコのコーヒーを始めに飲み始めた人もかなりすごいと思います。どんだけこじらせればここまでのカストロマニアになるんだと最初は思っていて、ドン引きしていました(笑) しかし実際にはジャコウネココーヒー発明の背景には、もっとしっかりとした理由がありました。19世紀にオランダによって植民地支配されていたインドネシアでは、インドネシア人はオランダ人の経営するコーヒー農業のプランテーションで文字どおり奴隷として働かされていました。 そのために自分たちでコーヒーを育てているにも関わらずに、それを飲むことが許されておらず、大好きなコーヒーを飲むことができませんでした。そのために、仕方なくジャコウネコのうんちで消化されずに残ったコーヒー豆でコーヒーを作ったらすごい美味しいと判明しました。 昔の話なので諸説はいろいろありますが、これがジャコウネコのコーヒーができるまでの背景であるといわれています。必要は発明の母とも言いますが、どうしてもコーヒーを飲みたいという想いが、ジャコウネコのコーヒーを作り上げたとも言えます。
ジャコウネコのコーヒーは映画にもよく出てくる
そんな“幻のコーヒー”とまで言われるジャコウネコのコーヒーですが、その高級さや貴重さゆえに、実はたくさんの映画に出演しています(笑)
「最高の人生の見つけ方」でジャコウネココーヒーが引用される
モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンが主演している「最高の人生の見つけ方」」でもジャコウネココーヒーは登場していました。 余命6か月を宣告された老人たちが、最後に人生を楽しんでやろうと、今までやりたかったけどやっていなかった人生でやりたかったことリストを実行していくという映画なのですが、そこではジャコウネコのコーヒーが名言の1つとして登場しています。
”コピルアクは世界最高級のコーヒーとされている。だが、ある観点から見てみるとその事実はにわかには信じがたい。コピルアクの豆が育つあるスマトラの村にはジャコウネコが住んでいる。そのネコたちはコーヒーの実を食べ、体内で消化し、そして糞をする。村人たちは、その糞の中の種を加工するのだ。ジャコウネコの胃液とコーヒー豆のコンピネーションがコピルアクのあの何ともいえない風味と香りを生む要因だ。” こう言った後に2人が爆笑するという有名なシーンです。なんか意味が深いようで、でも何が言いたいかちょっとわからないっすって感じのセリフだと個人的には思いました。世界で最高とされているものも、裏では文字どおり“クソ”みたいな背景があるということなのかなと自分で納得させてはいます(笑) 映画の中では大金持ちのジャック・ニコルソンが演じているエドワードがジャコウネココーヒーを愛用しています。
邦画だと「かもめ食堂」でジャコウネココーヒーが引用されている
日本の映画でもジャコウネココーヒーは引用されています。「かもめ食堂」というほのぼの系の映画なのですが、その中であるお客さんが食堂の店主に美味しいコーヒーの淹れ方を教えるシーンで、美味しいコーヒーを淹れるための呪文としてでてきます(笑)
”マッティ(お客さん) : コピ・ルアック サチエ(店主): は? マッティ(お客さん): おまじないだよ サチエ(店主): コピ・ルアック” 短いセリフですが、割と印象に残るシーンでした、最高級のコーヒー豆であるジャコウネコのコーヒーをコーヒーを美味しく淹れるための呪文に使うというものです。気になっている子とカフェに言った時に会話のネタとして使ってみたらいかがでしょう?(僕は死んでも使いませんがw)
- 参照記事
- サントスなどブラジル産コーヒー豆の特徴!生産量は世界一
ジャコウネコのコーヒーの裏に隠されたブラッド・ダイヤモンド
そんなジャコウネコのコーヒー豆ですが、実はその裏側でたくさんの問題が発生しています。ダイヤモンドなどでもそうですが、高価なものの周りには必ずよからぬ悪いことをしようとするものが現れるのです。
ニセモノのジャコウネコのコーヒーが売られている
値段が高価であるジャコウネコのコーヒー豆を利用して、てきとうに普通のコーヒー豆も入れて、混ぜ物で販売しようという業者もたくさんいます。 インドネシアなどに行くとお土産コーナーにたくさんのジャコウネココーヒーが販売されているのですが、
場合によってはジャコウネコのコーヒー豆が5%くらいしか入っていなくて後は他のコーヒー豆ということもあるようです。パッケージにでかでかとジャコウネコと絵と一緒に書かれていたら騙されるのもしょうがないと思います。 もっと悪質になると、パッケージのジャコウネコのコーヒー豆を使っている割合も騙して書く業者もいるようです。そんな悪質な業者を排除するために、最近では、GC-MSという科学的な手法によって、ジャコウネコのコーヒー豆の混ぜ物を識別する方法も生み出されているとのことです。
ジャコウネコの家畜化がもはや動物虐待レベル
もう1つの深刻な問題に、家畜化されたジャコウネコの環境があまりにも酷すぎて、動物虐待レベルまでいっているという問題です。その環境はしばしばケージに閉じ込められたニワトリと比較されることもあるくらい酷いようです。 そのためにしばしば動物福祉団体などが警告をすることもあるようです。ジャコウネコは1匹3〜5万円で取引されることも多く、劣悪な環境下で生きるために必要最低限のものだけ揃えて、後はお金を生み出す“機械”のように扱っている業者がいるのも事実です。 美味しいジャコウネコのコーヒーですが、希少だからといってただ輸入するわけではなく、そのコーヒー豆ができるまでのプロセスについてもしっかりと注目した上で、輸入し適切なプロセスで作られたコーヒーを飲むことが望まれます。