
一般人にカフェと聞いて何を思い浮かべると質問しても、おそらく大半の人がスターバックスコーヒー、ドトール、ベローチェなどのチェーン店をあげるのではないでしょうか。
それらのチェーン店はブランド力を向上させるために膨大なマーケティング費用をかけてプロモーションをしており、店舗数の多さからも認知度という点では個人のカフェは太刀打ちできていないのが現状です。
しかし、だからといって決して味やサービスが劣っているわけではあります。そこに目をつけて、ローカルなカフェをオンラインでまとめてサポートする事業をしているのが、ニューヨークのスタートアップの「CUPS」です。
会社名:CUPS
CEO:Alon Ezer
本店:ニューヨーク
資金調達額:3億3000万円($3.34M)
カフェの宣伝・プロモーションは全てCUPSにお任せ
CUPSのサービス内容はいたってシンプルです。地域に根ざしている小さなカフェがやることはCUPSに登録するだけです。するとCUPSがその地域に向けて宣伝やマーケティングを登録しているカフェをまとめて行うわけです。 そのエリアでCUPSに登録しているカフェの宣伝をまとめてやっており、オンライン上でわざわざ宣伝する余裕のないカフェから登録が集まっています。綺麗にカフェをオンラインで紹介するために、専門のフォトグラファーを送って写真を撮るほどの徹底ぶりです。宣伝だけじゃなくて一括仕入れによる割引も行っている
CUPSでは宣伝だけではなくて、CUPSに集まった中小規模のカフェでまとめて仕入れをすることで割引を受けて、より安く商品を仕入れることも可能です。 ナプキンなどの紙製品だけではなく、電気代の交渉までやるとのことであり、それぞれが独立しているカフェではできなかった経費削減を可能にしています。バックオフィスの支援も行っている
もう1つの支援内容の特徴が、バックオフィスの雑務支援全般の業務です。具体的には、従業員のシフトの管理システムや、商品の売買などです。 地域に根ざしている中小規模のカフェをまとめることで、宣伝・一括仕入れ・バックオフィス支援の3つを効果的に行うわけです。CUPSに登録したお客さんにも様々なメリットがある
CUPSに登録するのはローカルのカフェだけではありません。当然そこにつなげるために、実際にコーヒーを飲むお客さんも集める必要があります。お客さんはCUPSのアプリを起動すると、その地域でCUPSに登録しているカフェを全て食べログみたいな感じで見ることができます。 更に、ただどこにローカルのカフェがあるのか見るだけでなく、アプリを使うことで値引きをすることもできます。一回あたり15%以上の値引きを受けることができ、かつ現金やカードでなくそのアプリでの支払いも可能となっています。このように実際にコーヒーを飲むお客さんにもメリットを与えることで、カフェとお客さんの橋渡しに成功しています。地域に根ざしていて、美味しいコーヒーを最高なサービスで提供しているけれども、それが認知されないためにお客さんに入ってもらえないカフェは日本にもたくさんあるのではないかと個人的には思います。 日本でもCUPSのようなサービスが登場して、コーヒーの味とサービスがお店を選ぶにあたってもっと重要になれば、日本のコーヒー業界はもっと面白くなるのではないかと思いました。
